ラベル 市場分析 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 市場分析 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2010年7月22日木曜日

【2010年7月20日発表】経済産業省発表データから見る2009年電子商取引(EC)市場規模まとめ

経済産業省は2010年7月20日、2009年のEC市場の実態をまとめた調査結果を公表しました(平成21年度電子商取引に関する市場調査)。

これによると、国内BtoB EC市場規模は約131兆円で、前年比17.5%減となりましたが、ECの浸透を示すEC化率は0.2ポイント増の13.7%となっています。一方、BtoC EC市場規模は6.7兆円で、前年比10.0%増EC化率は0.3ポイント増の2.1%となっています。

国内BtoB EC市場規模推移

国内BtoC EC市場規模推移

BtoB、 BtoC 共にEC可化率は堅調に増加しているようです。また、BtoC EC市場は規模も増加しており、今後増加していくことが期待されます。

そこで、BtoC市場規模についてもう少し詳細にみていきます。以下は業種別BtoC EC市場規模推移です。

業種別BtoC EC市場規模推移
注)黄色部分は、2009年に市場規模が対前年比で増加自他業種

市場規模の大きい「情報通信業」「総合小売業」「自動車・パーツ・家具・家庭用品・電気製品小売業」「宿泊・旅行業、飲食業」の他、多くの業種で前年に比べて市場規模が上昇しています。

それぞれの2009年度データをピックアップしていくと、
  • 情報通信業: 1兆7,570億円(前年比107.9%増)
  • 総合小売業: 1兆4,290億円(前年比105.5%増)
  • 自動車・パーツ・家具・家庭用品・電気製品小売業: 9,460億円(前年比122.1%増)
  • 宿泊・旅行業: 9,090億円(前年比109.3%増)
ちなみに情報通信業は、通信業(有線・無線通信、そのほかの手段による電気通信を行う事業者など)、放送業(民放、CATV、有線放送事業者など)、情報サービス業(ソフトウェア業、情報処理・提供サービス事業者など)、インターネット付随サービス業、映像・音声・文字情報制作業(映画・テレビ・ビデオ制作・配給業者やラジオ製作業者、新聞・書籍発行・出版業者など)で構成され、主にIT関係の事業とマスメディア関係の事業を指します。
上記業種が一般消費者にとって親和性が高いのか、企業同士のEC市場規模と比較して成長市場が異なることがわかります。

以上、企業の消費者向け電子商取引(EC)サービスの市場規模をまとめてみました。

やはり、まだ一般の消費者にとって"もの買う”という消費活動を行う場は、物理店舗がほとんどであり、インターネットなどを利用した電子商取引による消費は一部のようですね。

しかし、企業同士(BtoB)のEC化率が13.7%に対し、企業と消費者(BtoC)のEC化率が2.1%ということを考えると、まだまだ増える余地は十分ありそうです。ただし、それには消費者にとってネット決済などで個人情報を提供することへの不安感を軽減したり、実物を手に取ることができないインターネットでの買い物に対し、如何にに販売側が実店舗に負けない顧客体験を提供するかが重要になると言えます。

2010年7月16日金曜日

【2010年7月6日発表】MCF統計データから見る2009年モバイルコンテンツ関連市場規模まとめ

一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)は、2010年7月6日に2009年度モバイルコンテンツ関連の市場規模調査結果を発表しました(2009年モバイルコンテンツ関連市場規模)。

これによると、2009年のモバイル関連市場の合計は前年比112%1兆5,206億円となっており、モバイルコンテンツ市場が5,525億円、モバイルコマース市場が9,681億円となっています。
調査では、着信音系、ゲーム系、電子書籍をはじめとしたデジタルコンテンツを有料配信する「モバイルコンテンツ市場」、物販系、サービス系、トランザクション系の3 分野で構成された「モバイルコマース市場」と して定義し、両者をあわせて「モバイルコンテンツ関連市場」としています。
 モバイルコンテンツ関連市場規模推移

◇2009年モバイルコンテンツ市場(5,525億円、前年比114%)
注目すべき数値としては以下。
  • アバター/アイテム販売(SNS等)市場 447億円、前年比285%
  • 電子書籍市場 500億円、前年比127%
  • 動画専門市場 112億円、前年比181%
アバター/アイテム販売(SNS 等)市場は、コミュニケーション機能を生かしたソーシャルゲームが中心となって、フリーミアム的な新しいタイプ(基本的に無料で使用でき、アイテム課金により収益を得るタイプ)が広まり、若年層だけでなく可処分所得の多い30 代以上の年齢層にも広がることで急速に拡大してきています。

また、電子書籍市場についてはコミックを中心に好調が続き、今後もiPadや専用端末など多様な電子書籍デバイスなどの登場で電子書籍のラインナップが拡がることが予想され、モバイルにおいても新たな成長モデルの登場が期待されています。

モバイルの動画専門市場は、権利処理コストや配信コストの負担が大きくビジネスモデルの構築が難しい分野になっていましたが、端末の高機能化や定額視聴モデル、生中継等の新たなビジネスモデルの出現によって、動画コンテンツ市場が立ち上がってきました。特に最近は、ニコ生モバイル、モバイル版USTREAMなどのライブビデオ配信が注目され、ユーザも増えてきているように思います。今後も、高性能な3G端末やiPhone、Androidをはじめとするスマートフォンの普及、新たな携帯電話の通信規格であるLTEの開始等によりさらなる成長が見込める市場と言えます。

その他、生活情報市場が対前年比157%(121 億円)、きせかえ市場が155%(99 億円)、装飾メール市場が133%(228 億円)、天気/ニュース市場が124%(97 億円)と引き続き好調に推移しています。

モバイルコンテンツ市場規模推移
*1 天気/ニュース市場=天気情報、時事、金融などのニュース
*2 交通情報市場=ナビゲーション/地図情報、乗換案内などの交通情報
*3 生活情報市場=辞書、学習、健康情報等
*4 アバター/アイテム販売(SNS等)=SNS等での有料コンテンツの販売、アバターはコミュニケーションサイトなどで用いられるキャラクター、アイテムはSNSのゲームサイト等で購入可能な道具類
*5 動画専門市場=動画コンテンツを専門に提供するサイト
*6 芸能・エンタテインメント系市場=芸能プロダクションが提供するアーティスト情報や芸能ニュース、映画などの情報
*7 メディア・情報系市場=テレビ局やラジオ局、出版社などが運営している番組情報、雑誌情報など

◇2009年モバイルコマース市場(9,681億円、前年比111%
モバイルコマース市場は、物販系(衣料品、本、CD、DVD、香水、雑貨、食品、家電などのモバイル通販)、サービス系(興行チケット、旅行チケット、航空チケット、鉄道チケット)、トランザクション系(証券取引手数料、オークション手数料、公営競技手数料)の3分野からなります。

物販系は4,248億円、前年比113%と、リアル店舗での取引が中心であった小売業者もPC と同様にモバイルサイトを開設する動きが活発化してきています。参入事業者の増加による市場拡大により、今後も好調に推移することが予想されます。また最近は、共同購入型クーポンサイトやSNSと連携したコマースサイトの登場などソーシャルコマースが広まってきているように感じます。まだPCサイトがほとんどかと思いますが、今後はモバイルにもソーシャルコマースサイトが徐々に普及していき、物販系市場が拡大していくのではと考えられます。ちなみにソーシャルコマースに関しては、ソーシャルコマースまとめ記事【ループス斉 藤徹】が参考になります。

サービス系に関しては、これまでモバイルの特性を活かしたビジネスニュース、旅行、交通系チケット購入が中心でしたが、近年の傾向としてレジャー目的の個人利用に広がっているようです。

トランザクション系は、証券業界の売上の伸び悩み、手数料の設定が安くなっていることが影響し、伸び率は減少したものの、公営競技でモバイル利用が拡がったこともあり市場規模は拡大傾向にあるようです。
 モバイルコマース市場規模推移

なお今回市場規模には含まれていませんが、この他のモバイルコンテンツ関連の市場分野としては、ピクチャー広告などの純広告と懸賞やノベルティでモバイルを利用した販促・キャンペーンなどを含んだ「モバイル広告・プロモーション市場」、モバイルコンテンツサイト構築、システム運営・管理を中心とした「モバイル・ソリューション市場」があります。

2010年7月5日月曜日

Distimo Mobile 2.0 Europe Presentationから見るモバイル系App Store動向

App Store分析を手がけるDistimoが2010年6月17日にバルセロナで開かれたMobile 2.0 Europeカンファレンスでモバイル系App Storeの動向を発表しました。
Distimo Mobile 2.0 Europe Presentation
View more presentations from Distimo.


以下、気になるデータを中心に見ていきます。



まずは、アメリカにおける各ストアの規模です。登録されているアプリケーション数で比較しています。
第1位はApple iPhoneアプリで、212,362個
第2位はAndroidアプリで、50,444個
iPhone向けアプリが他のスマートフォン向けアプリを大きく引き離しています。



続いて、2010年5月におけるアプリ増加率の比較データです。
Android向けアプリが19%と一番増加しています。二番目にNokiaのoviストアのアプリが15%増、三番目にWindows Mobileアプリが10%増、四番目でようやくApple iPhone向けアプリが7%増となっています。Android Marketのアプリが急速に増加しているのはよく聞きますが、NokiaやWindows Mobile向けアプリも好調に増加しているようです。


次は、各ストアにおける有料アプリと無料アプリの比率です。
無料アプリはAppleのiPhone向けが27%、iPad向けが20%となってています。Black Berry、Nokia、Palm、Windowsも見るとすべて2割~3割のアプリが無料で7割~8割が有料アプリであることがわかります。一方、Androidは無料アプリが57%と他のストアと比較し圧倒的に多いのが特徴です。


次に、有料アプリで人気の高いカテゴリーについてですが、どうやらゲームのようです。やはり「ゲームは買うものだ」という意識があるのか、お金を払うことに抵抗が少ないコンテンツと言えそうです。また、隙間時間で遊べるモバイルゲームに対するニーズもあるのでしょう。


最後に、各ストアにおける有料アプリの価格比較です。
BlackBerryやWindowsMobile向けアプリは他と比較してかなり平均価格が高くなっており、他のストアと比較して差があります。このような状況の中、現在、同じアプリがストアにより価格が異なるといったことがあるようです。しかし、複数のストア向けにアプリを開発しているディベロッパーは2,600人を超えており、今後も増えていくでしょう。その中で、ユーザがアプリの値段の差からプラットフォーム(ストア)を変えるようなことがないようにするため、プラットフォーマー(ストア)側は成長しているストアの値段になるべく合わせていこうと考え、開発者に値段を合わせるように働きかけると予想されます。その結果、成長しているストアの値段(3.3$~4$程度)に近づき、今後は価格の格差はなくなっていくと考えられます。

以上、 Distimo Mobile 2.0 Europe Presentationまとめでした。