ラベル 収益 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 収益 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2010年9月13日月曜日

収益から見るニコニコ動画

今回はニコニコ動画の収益構造について見ていきます。

データの参照元は、株式会社ドワンゴが2010年8月5日に発表した平成22年9月期第3四半期決算説明資料です。

◇ニコニコ動画の売上とその内訳
ニコニコ動画の売上構成を見てみると、大半をプレミアム会員収入が占めていることがわかります。2010年4-6月(14期3Q)で、売上全体が1.608百万円に対し、1,267百万円と約79%を占めています。次いで広告収入(約14%)、ポイント・その他収入(約4%)、アフィリエイト収入(約3%)となっています。

また費用面では、2010年5月13日に行われたドワンゴ決算説明会において、2010年度第2四半期(2010年1~3月)の黒字化を達成したということが発表されましたが、今期もプレミアム会員の増加などを背景に、好調に黒字額を増やしているようです。

プレミアム会員が増加した背景としては、ニコニコ生放送によるライブストリーミング上での動画共有しながらのリアルタイムなコミュニケーションが支持されたこと、ニコニコ動画モバイルにより携帯電話を利用した手軽な決済手段が確立されたことが挙げられます。

ただ、プレミアム会員収入が増加に伴い黒字額が増えても、営業利益は149百万円(利益率9%) ですので、今後更なる黒字幅の拡大が図られると考えられます。

 ニコニコ動画収支実績2010年第3四半期

 ◇広告収入の動向
次に、ニコニコ動画の収益において、プレミアム会員費に次ぐ売上高となっている広告収入について見てみます。

広告収入は、ここ1年半ほどは上がったり下がったりしてはいますが、平均するとほぼ横ばいと言えそうです。 ただ、業種別の広告出稿シェアを見てみると、ゲームや映像・音楽・出版などが下がっている一方、化粧品・美容・頭髪、ファッション・アクセサリー、食品・飲料が増がしていることがわかります。これは、徐々に増加している女性ユーザ、それも年齢比率で3分の2を占める20代(45.2%)、30代(20.3%)をターゲットとしているものが増えたためと考えられます。
 広告収入内訳

◇ニコニコポイント動向 
次は、ニコニコポイントの動向です。注目すべきは2010年4月30日から開始されたニコニコ遊園地でのポイント利用です。アイテム購入によるポイント利用が、ニコニコチャネル、ニコニ広告、ユーザ生放送、ニコニコ生放送を抜いて最も多くなっています。

このような状況を見ると、改めてソーシャルゲームとアイテム課金の親和性の良さを感じます。アイテムを利用することで、友人・知人をはじめとした他のユーザより優位にゲームを進めたい、時間を節約したいなど、うまくユーザの欲求をくすぐることでポイント消費につなげているのでしょう。今後の伸びにも期待が十分に持てますね。

ニコニコポイント内訳

◇ニコニコチャネル動向
最後に、ニコニコチャネルの動向です。ニコニコチャネルはニコニコ動画上に外部パートナー提供による公式動画チャネルを開設できるサービスですが、これについては順調に増加しているようです。

ニコニコ動画のユーザ数が増えれば、それだけプロモーションプラットフォームとしての価値が上がるため、ニコニコチャネルを利用する外部パートナーも増えます。ここ最近のニコニコ動画会員数の増加がチャネル数の増加に寄与しているのでしょう。
ニコニコチャネル動向

2010年8月19日木曜日

収益から見るTwitter

登録アカウント数が1億600万、毎日30万人増加(2010年4月14日 Twitter社発表)、8月1日には200億ツイートを達成した大人気Twitterですが、その収益構造はどうなっているのでしょうか。

実は、Twitterは収益化についてなかなか苦慮しているようで、2006年にサービスが開始されてから4年近く経ちますが、まだ収益化モデルが確立されていません。シンプルな機能が売りなTwitterだけあって、無暗に収益化のための余分な広告、邪魔な情報を盛り込み、ユーザ体験を低下させることは避けたいため、慎重にならざるを得ないのでしょう。

しかし、2010年に入ってからは、徐々に収益化を図るための動きが出てきています。まだまだ、試行錯誤の部分もあるでしょうが、既に多くのユーザ数を抱え、世の中に強い影響力を与えている巨大サービスだけあって、その動きは注視する必要があります。

ということで、今回はTwitterの見えてきた収益モデルと、2006年のサービス開始から得た収益についてレポートします。

◇Twitterの収益 2006年~2008年
Twitterは2006年8月にサービスを開始し、2007年5月に会社が設立されましたが、2006年~2008年の間はTwitter単体から来る収益はほぼなかったようです。

ではどこから運営資金等が出ていたのか。それは、Union Square Ventures、デジタルガレージ、Spark Capital、Bezos Expeditions(アマゾンのジェフ・ベゾズCEOのファンド)等からの出資によるものです。こういったベンチャーキャピタルからの投資により、運営資金等を確保していたのです。

また、この時期はTwitter社としてもソーシャルメディア関連のベンチャー企業によくあるように、当初は売り上げの確保よりも、利用者数の増加を優先した結果、収益についての優先度は低かったとも予想されます。

◇Twitterの収益 2009年
そんなサービス開始から2年が経過した2009年、Twitter社が黒字化達成したということが米BusinessWeekの調べで明らかになりました(Content-Search Deals Make Twitter Profitable)。

この記事によると、 同社は2009年10月、米Googleと米Microsoftと複数年の提携を結んだと発表。「ツイート(つぶやき)」と呼ばれるツイッターの投稿を、Googleの検索サービス及びMicrosoftの検索サービス「Bing」から検索できるようにする契約により、米Googleから約1500万ドル、米Microsoftから約1000万ドルの合計2500万ドルの資金を集めたためです。

そして、その資金により携帯電話のSMS(ショートメッセージサービス)向けに大量のメッセージを配信する費用を削減することができたことが黒字確保につながったようです。

ちなみに、この提携によりTwitter社は、2009年度末時点で合計で1億ドルをはるかに超えるベンチャーキャピタル資金を集め、未公開株式の評価額は約10億ドルとなったようです。

◇Twitterの収益 2010年
2009年は米Googleと米Microsoftの大型契約をはじめとした資金調達により収益を確保したTwitter社ですが、長期的な収益モデルとしては依然不透明なままでした。

無料文化が一般化しているインターネットの世界ではインセンティブなくエンドユーザーへの課金は難しいため、Twitterをマーケティングや販促に利用している企業アカウントへの課金することが可能だ、という話も飛び交ったようですが、Twitter社は商用アカウントへの課金を公式ブログ否定しています。

そんな同社に2010年に入ってからようやく収益化の兆しが見えてきました。

1.Firehose
まず、1つ目は2010年3月1日に一部ベンチャー向けに提供を開始したFirehose(ツイッターが蓄積している全ツイート、ただしダイレクトメッセージを除く)にアクセスできるライセンス契約です。

このFirehoseへのアクセス権利は、実は2009年に契約したGoogle、Microsoftが得たもの(詳細の契約内容はもちろん異なるでしょうが)であり、3月1日に発表された内容はこれを新たに7社のベンチャー企業と結ぶというものでした(Enabling A Rush of Innovation)。

7社はこれにより、従来のTwitterAPIのネックであったAPI実行回数や1アカウントあたりのアクセス可能なツイート数などの制限がなくなり、APIをフルに利用したTwitterアプリの作成等が可能となったわけです。

2.Promoted Tweets
そして、2つ目にリリースされた収益化を睨んだ機能が、2010年4月13日に発表されたPromoted Tweetsです。Promoted Tweetsは、Twitterの一部の検索結果ページの上部に、広告主の宣伝ツイートを表示する広告プログラムで、通常のツイートと同様に企業のフォロワーのタイムラインに表示され、リプライやRTも可能です。

 Promoted Tweets

Promoted Tweetsの特徴としては以下。
  •  Promoted Tweetの表示数は検索結果1ページに対して先頭の1個
  •  最下行にスポンサー(Prpmoted by ○○)が表示され、マウスオーバーで黄色になる
  •  Promoted TweetはCPM(表示回数に対しての課金)ベースの広告
  •  URLリンクのクリック数、リプライ数、リツイート数など9つの指標をベースにした“resonance(反響)” と呼ばれる効果測定指標により、Promoted Tweetの表示比率が調整される。クリック率が低ければ表示回数が減りるため、利用者の利便性を強く配慮したものとなっている
3.Promoted Trends
2010年6月に提供が開始された3つ目の収益化機能が、Promoted Trendsです。Promoted Trendsは、Twitteの画面右側にある"トレンド"に広告主が宣伝したいキーワードを表示するものです。"トレンド"にはTwitter上で人気のあるキーワードが表示され、キーワードをクリックすると、そのキーワードの検索結果が表示され、その検索結果の先頭にPromoted Tweetsとして表示されます。

Promoted Trends

なお、Promoted Tweets、Promoted Trendsは提供当初こそtwitter.comのみの提供でしたが、現在はサードパーティ開発者にAPIで公開するために準備をしているようです(Twitter Preparing for Promoted Tweets in Third-Party Apps)。

4.@EarlyBird
4つ目の収益化機能は、2010年7月14日に開始されたフラッシュマーケティング広告@EarlyBirdです。@earlybirdはTwitterの公式アカウントの1つで、オンラインとオフライン両方の小売業者による特売情報や、イベント、プレビューなどを提供しています。

@EarlyBird

ソーシャルストリームとフラッシュマーケティングを利用したサービスという点で、米Grouponのような地域限定の特売情報(クーポン提供)サイトと似たものと言えそうです(Grouponの詳細はこちら⇒Grouponとは?フラッシュマーケティングを利用したグルーポン系共同購入サービスまとめ)。

収益の点では、@earlybird上での広告ツイートの情報掲載料を払うか、トラフィックや成約に応じて手数料を払うことになっているようです。

なお広告という点に関しては、Twitterのサイドバー右上にもバナーが表示されるようになっていますので、この広告料も収益と言えますね。

Twitterサイドバーのバナー

以上、Twitterの収益モデルについてまとめてみました。

現状Twitterの収益化は2010年になってから始まったものばかりであり、これらの収益がどうなっていくかはまだ測りきれない状況です。おそらく、今後もTwitter社の広告をはじめとする収益化は本格的すると思われます。アカウント数、ツイート数、トラフィックなど急速に拡大しているリアルタイムソーシャルメディアであるTwitterだけに今後の収益モデルについては注視する必要がありそうです。

2010年7月29日木曜日

収益から見るAmeba

会員数1,000万人以上、1日100万件を超えるブログ記事が投稿され、月間2,295万人(※1)が利用する国内でも最大規模のデータ量と利用者を抱えるインターネットメディアである「Ameba」の収益構造について見ていこうと思います。

※1 ネットレイティングスHOME&WORK PC対象 調べ

なおデータの参照元は、Amebaの運営会社であるサイバーエージェントから2010年4月28日に発表された2010年9月期第2四半期決算説明会資料になります。 サイバーエージェント自体はAmeba関連事業の他、 インターネット広告代理事業やFX事業、メディア関連事業といった事業セグメントがあり、それぞれ収益が発表されていますが、今回はAmeba関連事業(Ameba、アメーバピグ、プーペガール、MicroAd等)についてのみ見ていくこととします。

◇Ameba関連事業2010年9月期第2四半期(2010年1月~3月)収益ハイライト
  • Amebaの2010年3月の閲覧数は144.3億PV(前年同月の83.6億PVと比べて60.7億PVの大幅増)
  • アメーバピグ等の課金及び広告収入が拡大したため、売上高は18億5,500万円(前年同期7億6,100万円、144%増加)、営業損益は7.3億円の利益計上(前年同期1.3億円の損失計上)
  • 売上の内訳は、広告その他売上が12億600万円課金売上が6億4,900万円
 Ameba事業売上高(四半期)推移

次に、広告その他売上(以下、広告等と呼ぶ)と課金売上のそれぞれの内訳を見ていきます。

◇Ameba事業広告等売上(12億600万円)
  • バズマーケティング 2億3,900万円
  • 純広告 4億1800万円
  • コンテンツ連動型 2億6,700万円
  • その他(タイアップ広告等含む) 2億8,200万円
Ameba事業四半期広告等売上高推移

広告に関しては、純広告が売上構成としては高く、他の広告は大体同じくらいの売上となっているようです。ただ傾向として、タイアップ広告等を含むその他の広告は減少傾向にあり、バズマーケティング、純広告、コンテンツ連動型広告は順調に増加しているということがわかります。

◇Ameba事業課金売上(6億4,900万円)
  • アメーバピグ 4億3,483万円(67%)
  • ブーシュガ 9,735万円(15%)
  • プレゼント 7,139万円(11%)
  • その他 3,894万円(6%)
Ameba事業課金売上高推移
Ameba内での課金アイテム等は仮想通貨アメゴールドにより販売されています。そのため、内訳がアメゴールド利用比率になっています。

これを見ると、2009年2月19日にアメーバピグがリリースされて以来、課金売上が大きく増加していることがわかります。実際売上比率に関しても、アメーバピグが67%と圧倒的です。

そこでアメーバピグのARPUについて見てみると、2010年3月時点で約1,000円と非常に高い数値で推移していることがわかります。

 アメーバピグ会員数とARPU推移(月次)

2010年1月~3月のアメーバピグの売上が4億3,483万円。3か月間の平均売上は約1億4494万円。3か月間のARPUの平均を約930円とすると、アメーバピグ内のアメゴールドを消費するユーザは約15万6千人。2010年1月~3月の平均ピグ数(アメーバピグ会員数)は251万7千人なので、会員あたりのピグ内でのアメゴールド消費率は約6.2%となっています。
--- 2010/8/1追記  当初、消費率を18.6%としていましたが、正しくは6.2%でしたので内容を修正しました。売上を1カ月分で計算すべきところを3カ月の合計で計算ていたためです。失礼いたしました。

アメーバピグの会員数に関しては、リリース以降順調に会員が増え続けており、2010年4月9日に300万人を 突破、2010年6月9日には400万人を突破しています。今後も順調に増加することが予想され、仮にこのままのARPUが維持されることとなると会員数の増加とともに相当の収益が見込まれることとなります。そうなると、現在Ameba関連事業の売上構成比率が「広告:課金=2:1」となっているのが、今後はこの比率が徐々に逆転していくことも十分考えられますね。

2010年7月13日火曜日

収益から見るMySpace

MySpaceは、Fox Interactive Mediaを親会社に持ち、Fox Interactive Media(FIM)はNews Corporation社のデジタル部門です。2005年7月にルパート・マードック氏が率いるオーストラリアのNews Corporation社に買収されています(マードック氏率いる米News社がSNS「MySpace.com」を買収)。

そのため、MySpace自体の詳細な収益データは調査した限り見つかりませんでした。なので、売上についてはFIMとMySpaceの売上を中心に見ていきます。ちなみに、FIMはMySpace.comの他に、IGN.com、RottenTomatoes.com、Askmen.com and Photobucket.comを所有しています。

◇売上予測
Fox Interactive Media(MySpace)売上予測
2007年:$550 million($500 million)
参考:News Corp.: MySpace on track to top annual sales of $500 million; post modest profit 
参考:Fox Interactive turns annual profit; MySpace revenue to top $800 million in fiscal 2008
2008年:$856 million($606 million)
参考:MySpace Revenues: $740 million, Not $1 billion
2009年:?($490 million)
参考:Facebook to Surpass MySpace in Ad Revenue Sooner than Expected
2010年(見込み):?($385 million)
参考:Facebook to Surpass MySpace in Ad Revenue Sooner than Expected


Facebook売上予測
2007年:$150 million
参考:Facebook、2008年の業績予想を上方修正
2008年:$280 million ~ $300 million
参 考:Facebook Revenues Up to $700 Million in 2009, On Track Towards $1.1 Billion in 2010
2009年:$635 million
参 考:収益から見る facebook
2010年(見込み):$1450 million
参 考:収益から 見る facebook

2009年を境にFacebookとMySpaceの売上予測が逆転しています。2008年にトラフィックベースでMySpaceを抜いてからのFacebookの勢いはすごいですね。今後もFacebookは収益を伸ばしていくことが予測される中、MySpaceはどのように巻き返しを図っていくのでしょうか。

◇2009年度ディスプレイ広告インプレッション数
次に、大半を広告収入が占めるMySpaceについてディスプレイ広告インプレッション数という観点で見ていこうと思います。

米国インターネット調査会社の大手comScore(コムスコア)が2010年2月8日に発表したThe 2009 U.S. Digital Year in Reviewの中では、米国のインターネット利用者の2008年11月から2009年11月までの1年間を通じてのディスプレイ広告インプレッション数(表示回数)で、MySpace を傘下に持つ News Corporation の Fox Interactive Media (FIM) 部門は、インプレッション数3676億回で2位となっています。ちなみに、Facebook はインプレッション数3296億回で3位。

これを見ると2009年のディスプレイ広告インプレッション数に関しては、まだまだMySpaceが多いことがわかります。この点に関しては、さすがMySpaceのお家元米国といったとこでしょうか。

◇MySpaceの現状
しかし、全世界ベースで見るとMySpaceの状況は良いとは言えないようです(状況深刻なMySpace― 活路はNews Corpからの独立以外なし) 。なお、以下の数値はcomScore調べ。

    * MySpaceの9ヶ月前のユニーク訪問者:1億2500万
    * 現在(2010年2月)のユニーク訪問者:1億2200万人(-3%
    * 同時期のFacebookのユニーク訪問者の伸び:48%アップして4億6900万に
   
    * MySpaceの9ヶ月前のページビュー:350億
    * 現在(2010年2月)のページビュー:200億(-44%)
    * 同時期のFacebookのページビューの伸び:118%アップして1930億に

この状況から、ページビュー減少に伴うMySpaceのディスプレイ広告インプレッション数の減少は避けられないといえます。実際に売上予測にも現れていますので、今後の更なる売上への影響が懸念されます。

以上、MySpaceの収益についてレポートしました。しかし、詳細なデータが見つからなかったため全体の収益構造と詳細はつかめませんでした。ただ、ユーザ数およびページビュー減少に伴う収益への影響についてはあまり良いとは言えないようです。

2010年6月30日水曜日

収益から見るmixi

今回は会員数2000万人を超える日本最大のSNSであるmixiの収益構造について見ていきます。

◇22年3月期の連結業績(平成21年4月1日~平成22年3月31日)
データの参照元は2010年5月12日にmixiから発表された平成22年3月 期 決算短信の最新の財務データを中心としています。

連結売上高:13,600百万円(136億)
連結営業利益:2,752百万円(27.5億)

 
mixiの2009年度通期 連結損益

mixiの2009年度通期 連結事業別売上高

2008年度通期と比較して、売上、利益ともに増加しています。また、売上の内訳を見てみると広告売上87%、課金売上9%となっており、売上のほとんどが広告売上となっていることが分かります。

◇mixi、GREE、モバゲーと比較
広告売上が大半を占めるmixiですが、その売り上げ構成はGREEやモバゲーと比較してどうかということを見てみます。なお、元データはmixi、GREE、モバゲーの決算報告です。

 mixi、GREE、モバゲー四半期売上高の推移(単位:百万円)


mixi、GREE、モバゲーの四半期売上高と会員課金率の推移

これを見るとGREEやモバゲーと比較し、如何にmixiが会員課金売上が低く、広告売上に依存しているかがわかります。mixiの広告売上は好調に推移しているが、一般的に広告売上は会員課金に比べ景気の変動を受けやすいため、今後どのように会員課金を増やしていくかが課題になると考えられます。

これに対しては、2009年8月に提供を開始したmixiアプリが順調に利用者を拡大しているようです。

mixiアプリの利用動向

利用者が拡大しているmixiアプリにおいて、mixiは収益化に向けてmixiアドプログラム(広告)およびmixiペイメントプログラム(課金)の提供を開始しています。
  • mixiアドプログラム
    • mixiアプリ面に広告枠を設け、広告主に販売
    • SAP(mixiアプリ提供者)に対してmixiアドプログラムを提供し、一定基準に応じて収益を配分(1ページビューあたり最低0.01円の報酬を保証)
  •  mixiペイメント
    •  mixiアプリ内で利用可能な共通ポイント(mixiポイント)を課金手段として提供
    • 課金売上はSAPとmixiで8:2でレベニューシェア(決済手数料除く)
mixiペイメントによる課金は順調に拡大しており、2009年第4四半期(2010年1月~3月)で売上2.7億、対応アプリ63個のようです。

しかし、クオリティの高い内製ゲームを提供するGREE(釣りスタなど)やモバゲー(怪盗ロワイヤルなど)と比較するとまだまだと言えます。

mixiはアプリやコンテンツによる課金ではなく、ソーシャルグラフによる強みを利用し、それを基盤としたプラットフォームとして価値を上げることで収益化に結び付けようと考えているようですが(mixiが目指す「SEOから“SGO”へ」 「いいソーシャルグラフを作る」と笠原社長)、ゲームやアプリと比較しマネタイズが難しいため、如何にして収益を上げていくのか。 現在mixiはmixiアプリに続く新プラットフォームサービスの提供を計画しているようですし、今後のmixiの動向に注目したいと思います。

2010年6月14日月曜日

収益から見るfacebook

全世界でユーザ数約5億人を誇るfacebookですが、果たしてその売り上げや収益構造は如何に!?ってことで、収益の面からfacebookについて調べてみました。

…が、しかしfacebookは上場していないこともあり、売上等業績は非公開となっている模様。
なので、あくまで予測値としてInside Facebookで発表されている数値を掲載します。

表: 2009年、2010年のFacebook売上予測
1)セルフ広告
AdwordsやOvertureと同様、広告主は広告代理店を経由することなく直接ウェブ上から広告出稿できる仕組み。「Facebook Ads」とネーミングされている。

2)ブランド広告
日本でいうタイアップ広告。Facebookに直接問い合わせて統合的なキャンペーン広告を作成するもの。具体的にはファンページを機軸に、セルフアド広告やマイクロソフト広告、さらにはFacebookアプリなどを組み合わせてカス トマイズされたキャンペーンパッケージ。

3) バーチャルグッズ
Facebookの直営コマースショップであるGiftShop 、およびサードパーティ製アプリによる収益など。ちなみに米国Facebookの GiftShopでは、仮想グッズ(Virtual Gifts、E-Cards、Charity)だけでなく音楽MP3ダウンロード販売(Music and MP3s)や物販(Real Gifts)まで商材を広げ始めているらしい。

4)マイクロソフト提携広告
マイクロソフトと提携し、マイクロソフトの提供するバナー広告やスポンサードリンクを表示するもの。なお契約は2006年に締結されたものだが、2009年に期限 が来ており現在は解消されている。

表によると、2010年の売上予測は14.5億ドル(約1305億円)となっています。 収益構造として、大きく分けて、広告系売上(1,2,4)とアプリ系売上(3)のふたつが柱となっているようですね。また、アプリ系売上(3)は2009年と比較し、50倍にもなっており、ソーシャルアプリを中心に急激に市場規模が拡大したものと思われます。


そんなfacebookなんですか、日本のSNSと比較するとユーザ数に対して売上はいま一つのようです(in the looop)。

facebookと日本3大SNS ARPU比較

上記数値は、Facebookは2010年InsideFacebookの予測値(会員数は5億人と仮定)、mixi、GREE、モバゲーは2010年1-3 月期実績です。また、Facebookは会員数ではなく月間ユニークユーザー数である点も国内SNSと異なります(会員数は月間ユニーク数より多いため、それを考慮すると国内SNSとFacebookのARPU格差はさらに開く)。

このことからfacebookはビジネスモデルとして、日本のSNSと比較し、まだまだ成熟していないといえます。

ただ、今後はソーシャルアプリ関連の売り上げの伸びが期待されます。その一つの要因としてfacebookのオリジナル課金サービスFacebook Creditによる収益増加です(Inside Facebook)。今まで、既存サードパーティのチャージ率(売上に対する手数料)10%前後であったのに対して、Facebook Creditは30%と引き上げられるためです。ただ、日本のSNS(GREE, モバゲー)の場合は内製ソーシャルゲームの売上が大きなウエイトを占めるため、サードベンダ製アプリが売上の大半を占めるfacebookと異なることは注意しなければいけないでしょうが。

既に5億人規模という圧倒的会員数を誇るだけに、まだまだ収益面での伸びしろは十分あると思います。今後のfacebookのマネタイズ動向に注目ですね。