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2010年6月14日月曜日

収益から見るfacebook

全世界でユーザ数約5億人を誇るfacebookですが、果たしてその売り上げや収益構造は如何に!?ってことで、収益の面からfacebookについて調べてみました。

…が、しかしfacebookは上場していないこともあり、売上等業績は非公開となっている模様。
なので、あくまで予測値としてInside Facebookで発表されている数値を掲載します。

表: 2009年、2010年のFacebook売上予測
1)セルフ広告
AdwordsやOvertureと同様、広告主は広告代理店を経由することなく直接ウェブ上から広告出稿できる仕組み。「Facebook Ads」とネーミングされている。

2)ブランド広告
日本でいうタイアップ広告。Facebookに直接問い合わせて統合的なキャンペーン広告を作成するもの。具体的にはファンページを機軸に、セルフアド広告やマイクロソフト広告、さらにはFacebookアプリなどを組み合わせてカス トマイズされたキャンペーンパッケージ。

3) バーチャルグッズ
Facebookの直営コマースショップであるGiftShop 、およびサードパーティ製アプリによる収益など。ちなみに米国Facebookの GiftShopでは、仮想グッズ(Virtual Gifts、E-Cards、Charity)だけでなく音楽MP3ダウンロード販売(Music and MP3s)や物販(Real Gifts)まで商材を広げ始めているらしい。

4)マイクロソフト提携広告
マイクロソフトと提携し、マイクロソフトの提供するバナー広告やスポンサードリンクを表示するもの。なお契約は2006年に締結されたものだが、2009年に期限 が来ており現在は解消されている。

表によると、2010年の売上予測は14.5億ドル(約1305億円)となっています。 収益構造として、大きく分けて、広告系売上(1,2,4)とアプリ系売上(3)のふたつが柱となっているようですね。また、アプリ系売上(3)は2009年と比較し、50倍にもなっており、ソーシャルアプリを中心に急激に市場規模が拡大したものと思われます。


そんなfacebookなんですか、日本のSNSと比較するとユーザ数に対して売上はいま一つのようです(in the looop)。

facebookと日本3大SNS ARPU比較

上記数値は、Facebookは2010年InsideFacebookの予測値(会員数は5億人と仮定)、mixi、GREE、モバゲーは2010年1-3 月期実績です。また、Facebookは会員数ではなく月間ユニークユーザー数である点も国内SNSと異なります(会員数は月間ユニーク数より多いため、それを考慮すると国内SNSとFacebookのARPU格差はさらに開く)。

このことからfacebookはビジネスモデルとして、日本のSNSと比較し、まだまだ成熟していないといえます。

ただ、今後はソーシャルアプリ関連の売り上げの伸びが期待されます。その一つの要因としてfacebookのオリジナル課金サービスFacebook Creditによる収益増加です(Inside Facebook)。今まで、既存サードパーティのチャージ率(売上に対する手数料)10%前後であったのに対して、Facebook Creditは30%と引き上げられるためです。ただ、日本のSNS(GREE, モバゲー)の場合は内製ソーシャルゲームの売上が大きなウエイトを占めるため、サードベンダ製アプリが売上の大半を占めるfacebookと異なることは注意しなければいけないでしょうが。

既に5億人規模という圧倒的会員数を誇るだけに、まだまだ収益面での伸びしろは十分あると思います。今後のfacebookのマネタイズ動向に注目ですね。

2010年6月10日木曜日

利用シーンから見るfacebook

そういえば、facebookって名前を改めて見ると「face=顔」「book=本」ってことだよなと、ふと思いました。

ここで言う「face=顔」とは、SNSでのプロフィールです。つまり、他の人が見て、「あ、この人はこういうことが好きなんだ」「こんな友達がいて、こういうことに興味があるんだ」、あるいはフィードや日記から「こういう性格の人なんだ」といったことが分かるその人独自のページです。

これらのプロフィール(=face)が何千万人、何億人と集まった大きなページの集合(=book)がfacebookなんだなと。

そんなfacebookですが、他のSNSと比較して特徴的なのは実名登録を推奨し、リアルの友人同士の交流の場と位置付けていることと言えます。実際に、名前を本名にし、プロフィール写真も自分の顔が映っているものを使っている人が多いです。

このエントリでは、そんなfacebookについて、リアルコミュニケーションがベースであるからこそ生まれる強みや弱みを中心に、その利用シーンについて考えていこうと思います。

◇実名登録の強み
やはり最大の強みは「情報の信頼性の高さ」でしょう。実名であるからこそ、その人のプロフィール(経歴や趣味、連絡先など)情報に対して信頼性がある程度担保されます。その人をリアルで知っている人がその人の名前や写真を見て知り合いと判断できれば、その人のプロフィールも信頼できると思えるからです。

では、その人を全く知らない第3者が見たらどうか?もちろんその人を全く知らないため、プロフィールを見ても情報の正否は判断できません。しかし、SNS自体に実名の文化があるため、匿名が多いSNSと比較し、ある程度の信頼性はあると判断できるでしょう。

人間の本質として、信頼できる情報を信頼できる相手と共有したいという気持ちは誰にでもあります。そういった意味で、facebookはつながりの質と情報の信頼性で他の匿名のSNSと比べ強みがあると言えます。

利用シーンで見ると、例えば家族や親戚とつながることを考えた場合、やはり実名のほうがいいでしょう。 リアルで知っていて身近な人だからこそ、実名のほうが認識しやすいですし、信用してつながれます。

また、リアルで人間関係の浅い人同士が(facebookの「紹介」機能で知ってる名前が紹介されたりして)facebook上でつながることで、「あ、今まで知らなかったけどこの人こんな趣味が合って、こんな友達がいで、出身は××なんだ!趣味合いそうだからいろいろ絡んでみたいな」といった感じで、人間関係を深めていったりするのにも役立ちます。

他にも、ビジネスの場などで全く知らない人とかかわることになった場合に、その人がfacebookに登録していれば、その人のプロフィールを見つけられ、深く知ることができます。また、その人の評価もできるでしょう。

◇実名登録の弱み
逆に実名登録の弱みとしては人物や身元が特定されやすいことといえます。facebookではないですが、他の実名での登録を推奨していたSNSで06年に起きた「ケツ毛バーガー事件」(男性ユーザーがファイル共有ソフトから交際相手の女性の猥褻画像を流出させ、女性がSNSに実名で登録していたため身元が特定されて問題になった)に代表されるように、画像の流出や日記の炎上などの問題が起こり得るといったことが挙げられます。

また、話は少し変わりますが、他のSNS で見られるような収益で大きなウェイトを占めるアバターの効果が弱いといった点も挙げられます。facebookのようなリアルな友達同士でコミュニケーションを取るためのサービスではアバターはそもそも必要ないとか、元々の顔を知っているのであまりアバターを着飾らせにくい。やり過ぎると、 ちょっとカッコよく(かわいく)みせてるな、とか思われると困るといった心理から導入効果が薄いと考えるためです。

このように実名登録はアバターのような問題も起こり得りますが、人物や身元が特定されるために起こる問題については、匿名・実名に限らずマナーというか、リテラシーの問題のような気もします。ただ、プライバシーの確保といった点では、facebookでは情報の公開範囲指定や日記の書き込み制限といったように細か設定することで、ある程度されているとは思いますが。

◇プラットフォームとして利用
さて、ここまではリアルな友達とのコミュニケーションの場といった点でfacebookの利用について述べましたが、この他にもfacebookでは、自身のプラットフォームを活用し、外部のコンテンツを取り込んだり、facebookの情報を外部サイトで活用したり、といった用途としても利用されています。

外部コンテンツの取り込みといった点では、Facebook Platform上で動作するアプリケーションの利用が考えられます。facebook上でのソーシャルグラフを利用したアプリケーションやゲームを通じて、友達と競争したり、一緒に楽しんだりすることでコミュニケーションを深めたりできます。

また、Facebook Platformを利用して自分がアプリケーションを作り、みんなに使ってもらうといったこともできます。

逆に、facebookの情報を外部サイトで活用するといった点では、自分が運営管理するサイト・ブログなどでのFacebook Connectによるfacebookとの連携が挙げられます。これにより、サイト管理者は自分の運営するサイトの情報をfacebookを利用して友達に発信できたり、また、facebook経由でのアクセスアップに活用することもできます。

その他にも企業やアーティスト、個人が広告媒体として利用したりもしています。

以上のように、facebookはソーシャルプラットフォームとして、友達とのつながりをベースに、ユーザにさまざまな形で利用されています。

2010年6月7日月曜日

ユーザ属性から見るfacebook

さて、今回はfacebookのユーザ属性についてみていこうと思います。

調査にあたってfacebookの統計をググってたところ、facebookのプレスルームの統計(2010年6月7日時点で掲載されていたもの)と、facebookが世界中でどのように広がっているかを確認できるCheckFacebook.comを見つけたので、参考にしました。

 CheckFacebook.com

CheckFacebook.comについては、facebookの利用状況は、facebookの広告ツールから報告されたデータを基にしているようです。

ではまず、facebookのプレスルームの統計から見ていきます。

◇People on Facebook
・アクティブユーザ数は4億人超
・そのうち、50%は毎日ログインしている(2億人)
・ユーザ一人当たりの友達は平均130人
・ユーザは1か月に 5000億分以上をfacebookに費やす(1か月一人当たり1250分⇒20時間50分以上)

◇Activity on Facebook
・ 1億6000万以上のファンページ、グループ、イベントがある
・ 平均で1ユーザあたり60のファンページまたはグループまたはイベントとつながっている
・ 平均で1ユーザあたり毎月70のコンテンツを作成している
・ 毎月250億以上のコンテンツ(ウェブリンク、ニュース記事、投降、ノート、写真など)が共有されている

◇Global Reach
・ 70言語以上の翻訳に対応
ユーザの約70%は米国以外
・ 30万以上のーザがFacebookの翻訳にボランティアで参加している(アプリ経由)

◇Platform
・ アプリ開発者は、180カ国、100万人以上
・ 70%以上のユーザが毎月新しいアプリを体験
・ 55万件以上のfacebookアプリ
・ 25万以上のウェブサイトがFacebook Connectを利用
・ 1億人以上のユーザが毎月外部サイトからfacebookを利用(FacebookConnect)
米国conScore社調査によると、米国トップ100サイトの67%、世界トップ100サイトの50%がFacebookConnectを利用

◇Mobile
・ 1億人以上がモバイル機器からアクセス
・ モバイルユーザは非モバイルアクセスユーザの2倍アクティブ
・ 60カ国、200キャリアが、モバイル機器からのfacebookアクセスに対応 


特徴的なのはFacebook Connectによるfacebookと外部サイトの連携です。既に米国のみならず世界の多くのメジャーなサイトが利用していることから、現在facebookには膨大な量のソーシャル情報が蓄積されていることと予想されます。また、今後はスマートフォンなどの普及に伴いモバイルからのアクセスも増加が予想されるため、さらにfacebookの存在感は大きくなることでしょう。今後はその膨大なソーシャル情報を活用した便利で精度の高いサービスが提供されていくかもしれません。


続いて、CheckFacebook.comのデータを見ていきます。

データは2010年6月6日時点のものです。

これによると、facebookのユーザ数は4億6556万になっています。facebookのプレスリリースによると2010年02月4日にユーザ数4億人突破とありましたが、ここまで増えているんですね。ただ、新規登録ユーザの増加率は落ちてきているようです。 以前のエントリでも述べたように、増加率が落ちていなければ5億人に達している見通しではあったので。

次に、facebookの国別ユーザトップ10を見ていきましょう。

 facebook国別利用者トップ10(単位:人)

やはり最も多いのはアメリカで、1億2556万人です。2位はイギリスの2715万人。主要英語圏として順当な順位ではありますね。その他フランス、イタリア、スペインとヨーロッパ諸国が多いです。またインドネシア、フィリピンといったアジア諸国もランクインしてます。では日本は?ってことなんですが、114万人で、全世界の利用者に占める割合は0.24%です。まだまだ日本では普及していないのが現状です。

そんな現状にある日本と利用者数第1位のアメリカとを比較してみます。

日米のfacebook利用者男女比

 日米のfacebook利用者年齢構成

男女比については、アメリカのほうが女性比率が高いですが日米でそれほど差があるようには見受けられません。しかし、facebook利用者の年齢構成をみてみると、日本は18~24歳、25~34歳で70%を占めるのに対し、アメリカでは他の年齢層にもリーチしていることがわかります。これはアメリカではfacebookが広く一般的に普及しているのに対し、日本はまだ若年齢層を中心にしか普及していないことの裏付けともいえます。

しかし、アメリカや他の国々で成功しているfacebookだけに、日本でも今後普及していくことは十分考えられますね。今後もfacebookの動向は注視する必要があります。

以上、今回はfacebookのユーザ属性についてみてきました。

次回は、利用シーンからfacebookについて考えていこうと思います。


--- 追記(2010/7/29)
米Facebook社は7月21日、世界展開しているSNS「Facebook」のアクティブ・ユーザー数(会員数)が5億人を突破したと発表しました。それに関連して、Mashableからユーザ属性に関するインフォグラフィックスが公開されています。最新のデータとして追記しておきます。


2010年6月3日木曜日

機能から見る facebook

ところでfacebookって世界最大のSNSって言うけどどんな機能があるの?
ってことで、ここではfacebookの主要機能についてまとめていこうと思います。

ユーザ登録
さて、何にしてもとにかくユーザ登録しなきゃはじまりません。ってことではじめはユーザ登録についてです。

facebook は特に招待等は必要なく誰でも無料で登録できます。登録の際には以下の項目を入力します。
  • 姓(漢字、ひらがな、アルファベットど れでも可)
  • 名(漢字、ひらがな、アルファベットどれでも可)
  • メールアドレス
  • パスワード
  • 性別
  • 生年月日
facebookでは通常は本名やビジネス名を登録することを推奨しているようです。アメリカではfacebookが履歴書代わりに使わ れる風潮があるとか。信用のためにもハンドル名は避けたほうがよいかも!?

また、メールアドレスは常に公開されるた め(公開範囲の設定は可能ではあるが)、本気で人とつながりを求める傾向があると言えます。メールアドレスを使って友達の検索も行うため、ネット上でリア ルに知っている人を探すことができます。例えばyahooやgmailの場合、アドレス帳に登録されているメールアドレスから探してくれます。

このよう な実名登録によるリアルなつながりがfacebookの強みにもなっているようです。アメリカなどでは実名登録への抵抗が少ないこと、リアルなつながりの中で情報を共有したいといったユーザが多く、そういった点でニーズにマッチしていると言えます。日本ではまだ匿名を好む傾向があるとは思いますが。

また、生年月日につ いては、身元を確認するためと年齢にふさわしいコンテンツを提供するために入力する必要があるとfacebookは説明しています。

◇ プロフィール機能
ユーザ登録を終えると、設定したメールアドレスとパスワードでログインできるようになります。そこで、次はプロフィール機能について見ていきたいと思います。アメリカでは履歴書代わりと言われるだけあって学歴とかかなりリアルな項目があります。詳細は以下。
  • 基 本情報(居住地、出身地、性別、生年月日、血液型、恋愛対象、参加目的、政治観、宗教・信仰、経歴)
  • プロフィール写真(補足:画像ファイル選択の他に、Webカメラで撮影してアップロードするための補助機能がある)
  • 交際関係(交際ステータス、家族構成)
  • 好きなものと趣味・関心(活動、趣味・関心、音楽、本、映画、テレビ)
  • 学歴・経歴(高校、卒業年度、大学・専門学校、卒業年度、専攻、勤務先)
  • 連絡先情報(メールアドレス、IMスクリーンネーム、携帯電話、電話、住所、ホームページURL)
なお、これらプロフィール欄に記入した趣味、好きな芸能人、食べ物、職歴、学歴などの項目はすべて”キーワード”として括られていて、クリックすると共通の人が探せるようになっているのは大きな特徴です。

基本情報の参加目的で「デート」「恋愛」などがあるあたり、日本の大手SNSには見られない傾向ですね。これは実名で登録していることが 前提という文化があるため、スパムまがいのメールが飛び交ったり、出会い系みたいな状況に陥らない傾向があるためと考えられます。日本人が facebookで出会いを求めるならそれなりの覚悟?で、といったとこでしょうか。

また、政治観や宗教・信仰 などといった項目も日本のSNSには見られない項目です。これはやはり、外国では宗教はじめこういった項目が重要な位置づけにあるためと言えますね。



プライバシー制御機能
次にプロフィールをはじめとするfacebookで扱われる各種情報について、その制御機能を見ていきます。

最近何かと話題になっていましたが(Facebook、 セキュリティを改善-プライバシーをめぐる批判噴出で)、現在、facebookではプライバシー設定機能として大きく分け4つの項目に対して公 開範囲を制御できるようになっています。

プライバシー設定画面

①基本データのプライバシー設定
プロフィール情報についての公開範囲を「すべてのユーザー」「友達の友達」「友達まで」の3 段階で設定できます。ただし、名前、プロフィール写真、性別、ネットワークは常にすべてのユーザーに公開します。設定できる項目は「私を検索できる人」「私 に友達リクエストを送信できる人」「私にメッセージを送信できる人」「私の友達リストを見ることができる人」「私の学歴と経歴を見ることができる人」「私 の居住地と出身地を見ることができる人」「私の趣味・関やファンページを見ることができる人」となっています。ちなみにデフォルトは「すべてのユーザー」 になっています。

②Facebookでのコンテンツのシェア
投稿するコンテンツ(近況アップデートや写真、動画)を誰に公開するかを設定できます。ユー ザーのコンテンツ(投稿へのコメントやタグ付けされている写真や動画)のプライバシーレベルもここでコントロールできます。ワンクリックで一括で設定でき ます。また、各項目を詳細に設定することも可能になっています。デフォルトは掲載した画面のように「推奨設定」となっています。

③アプリケーションとウェブサイト
「Facebook Platform」上のサードパーティー製のWebアプリやWebサイトに対し、公開する情報を管理できます。WebアプリやWebサイトに対し、ユー ザー情報へのアクセスを完全に遮断することも可能となっています。評判の悪かった「Instant Personalization」機能(ユーザーがあるWebサイトを訪問すると、それ以降自動的にそのユーザーのデータが送られる)を簡単にオプトアウ ト可能となっています。

④ブロックリスト
特定のユーザーをブロックすることや、特定のユーザーからのアプリケーションの招待をブロックすることが設定できるようになってい ます。

以前と比べて、「公開先設定の簡素化」 「デフォルト公開範囲の削減」「オプトアウトの簡素化」が主な変更点ですね。やはり、ユーザはシンプルで簡単に設定できることを望んでいるということで しょうか。ただし、細かく設定したいというニーズもあるため、各項目に対し公開範囲を設定できる機能も残している点も忘れてはいけませんが。

◇ 友達検索機能
facebookではいろいろな方法で友達を探すことができます。

一つはメール アドレスの連絡先から検索できる機能があります。gmailやyahooなどの連絡先からfacebookに登録している友達を検索してくれます。

他にもSkypeやWindows Liveメッセンジャーの連絡先から友達を検索することもできます。

また、知り合 いかもしれない人を「紹介」(People You May Know)してくれる機能があります。共通の友達や学歴・経歴などから関係が深そうな人をお勧めしてくれます。オススメされても知らない人・友達追加する 気がない人などを、オススメから消去できるようにもなっています。この「オススメだけど間違ってたら消す」っていうのは重要な気がします。これがあること でユーザのデータだけを参考にした企業側のアルゴリズムに頼るのではなく、ユーザの判断もアルゴリズムに入れることが可能になり、より精度の高い紹介がで きるようになるのではないでしょうか。

他にも名前やメールアドレスから知り合いを検索する機能や高校の同級生を検 索、大学の同級生を検索、同僚を検索といったことができます。

◇日記・ブログ機能
facebook では「ノート」という機能を使って日記を書くことができます。公開範囲は「すべてのユーザ」「友達の友達」「友達まで」「カスタマイズ」で選べます。「カ スタマイズ」は「友達」や「友達の友達」など対象を選択し、その中から公開したくない友達を選ぶことができるようになっています。
ノート作成画面

ただ、デフォルトでノートをホーム画面に表示するタブがなかったり、ワンクリックで作成できるような画面構成になっていないことか ら、facebookの中で重要な位置づけにはなっていないといえます。

◇リアルタイムコ ミュニケーション機能
日記(ブログ)機能の代わりに 最近他のSNSでも実装されてきているのが、Twitterのタイムラインのようなリアルタイムコミュニケーションを実現する機能です。

facebookでは「ニュースフィード」がそれにあたり、これがfacebookの肝とも言えます。ニュースフィードには140字 以内でつぶやきを投稿することができます。もちろん友達のつぶやきも表示されます。Twitterと異なるのはつぶやき以外にも写真や動画を添付できた り、公開範囲を設定できたりする点ですね。ちなみにTwitter連携アプリもあり、Twitterのツイートをニュースフィードに表示させることもでき ます。また、ニュースフィードにはファンページの更新情報やfacebookアプリの更新情報も表示されます。Twitterやmixiボイスと違い、こ ういった情報がすべて一緒の枠で表示されることはシンプルでよいですね。

また、投降したニュースフィー ドには「いいね!」(Likeボタン)と「コメント」をつけることができるようになっています。ちなみに「いいね!」の効果についてこの記事が参考になります。

◇コミュニティ機能
facebook ではコミュニティ機能として「ファンページ」があります。大きく分け3つのタイプがあるようです。1つ目は企業やアーティスト・著名人などによる公式ファ ンページ。2つ目は誰でも気軽に作成できるコミュニティページ。3つ目はグループです。

コミュニティページとグループの違いですが、コミュニティページは情報の発信を主体にしているようです。管理者はコミュニティページの掲示板に対し書き込むことで情報を発信すること ができ、また、誰でも気軽に掲示板に書き込みができるようになっています。公開掲示板といったとこでしょうか。もちろん公開範囲等制御はできますが。対し てグループは、いわゆるmixiなどのコミュニティに近いものといえます。特定のカテゴリがあり、その中で特定のメンバーと交流できるような仕組みとなっています。

また、facebookアプリによりファンページをカスタマイズすることもできます。

その他に、ファンページについてはガジェットでおすすめのファンページを紹介してくれたりもします。友達が「いいね!」といっているファンページなどユーザが興味のありそうなのを表示してくれるようになっています。友達の紹介機能と似ています。

◇ その他SNS的な機能いろいろ
その他にもfacebookにはメッセージ送受信機能や写真共有機能、動画共有機能 リ ンク機能、掲示板機能、チャット機能、イベント機能など友達同士でコミュニケーションを促進するための機能が実装されています。

次は、最近でも何かと話題になるプラットフォーム機能とコネクト機能についてです。

◇プラットフォーム機能
Facebookと密接に関連したアプリケーションをサードバーティベンダが開発・公開で きるFacebook Platformにより、 Facebookを利用する人々の関係をアプリケーションに組み込んだソーシャルアプリケーションがfacebook上で数多く提供されています。

これにより、 ユーザが個人で利用する一般的なアプリケーションと異なった、ユーザ同士がゲームを通じて他のユーザとコミュニケーションをしたり、その中でのつながりの 情報を活用したりといった新たな可能性が生まれています。

このようなプラットフォームとしての機能も facebookは提供しています。

◇ コネクト機能
外部ディベロッパがfacebookア プリケーションを提供できるプラットフォームとは逆に、facebookのプロフィールデータや認証情報を外部のウェブサイトでも利用できるようにするFacebook Connectも提供して います。これにより、人と人、人とモノ・事柄のつながりを外部のwebサイトにも拡大していくことができ、web上のあらゆるつながりを結ぶオープングラ フの形成をfacebookは目指しているようです(Facebook のオープングラフはGoogleが恐れる"Google革命の再来"か?)。

以上で、一通りfacebookの主要機能については書いたつもりです。まだまだ細かい機能はありそうですが、とりあえずここまでレ ポートとしておきます。また、プラットフォーム機能やコネクト機能についてはまたどこかで詳しくまとめようと思います。

ということで、次回はfacebookをユーザ属性から見て行こうと思います。

2010年6月2日水曜日

facebook基本データ

◇facebookって何?
      http://www.facebook.com/

      facebook(フェイスブック)は友達や同僚、同級生、仲間たちと交流を深めることができるソーシャルユーティリティサイト。言わずと知れた世界最大のSNSです(日本ではあまり聞きなれない人も多いかもしれませんが)。2004年にハーバード大学の学生だったマーク・ザッカーバーグが創業しました。当初はハーバード大学の学生が交流を図るために作られ、その後徐々に全米の大学に開放され学生生活に欠かせないツールとなったようです。2006年9月以降一般にも解放され、その後急速にユーザ数を増やしていっています。

      facebook最新利用動向
        2010年5月28日に公開された米インターネット検索大手Googleによるサイト訪問者数調査 Top 1000 sites - DoubleClick Ad Planner では2010年3月のデータで、facebook.comは、5億4000万ユーザ(ユニーク・ビジター)、5700億ページビューで、調査した世界上位1000サイトのうちの35.2%にリーチし、yahoo.comなどを抑えて1位となっています。5億4000万とかもう日本の人口の何倍だよ!って感じですね。凄まじいです。

        ただ上記データはGoogle基準なので、google.comと比べてどうかという点が疑問では!?ということも思い、Webのトラフィック分析サービス Compete でgoogle.comと、ついでにyahoo.comとも比較してみました。
        google.com vs facebook.com vs yahoo.com による Unique visitors 推移

         google.com vs facebook.com vs yahoo.com によるVisits 推移
        Unique visitor means a single person who visits a website any number of times.  
        The term visit implies that someone arrives at a website, stays a while, then leaves.
        ユニーク・ビジター数ではgoogleを抜いていないものの、単純な総ビジター数ではfacebookがgoogleを抜き、1位となっています。2010年3月16日にはこんな記事( Facebook、Google抜き米国でアクセス数1位に )にも出ていたように、既にWebトラフィックではfacebookはgoogleを凌駕しているようです。

        なお、確実なデータとしてfacebookが定期的に発表しているプレスリリースでは、ユニーク・ビジター数は次のようになっています。


        * 2008/04/26 1.0億人          
            * 2009/01/07 1.5億人 (月 1,250万人増)
            * 2009/04/08 2.0億人 (月 1,670万人増)
            * 2009/07/15 2.5億人 (月 1,670万人増)
            * 2009/09/15 3.0億人 (月 2,500万人増)
            * 2009/12/01 3.5億人 (月 2,000万人増)
            * 2010/02/04 4.0億人 (月 2,500万人増)

        このデータを見る限り、同じように月2, 500万人増で行くと、2010年6月時点では5億人を突破する見通しですね。Top 1000 sites - DoubleClick Ad Plannerでの5億4000万という数字はユニーク・ビジター数ですが、さらにfacebookユーザの増加が加速しても不思議ではない状況ですね。米調査会社comScoreの調べでも2010年4月の月間ユニーク・ビジター数で5億1900万人とも発表されているため信憑性は高そうです(Wall Street Jounal)。ますます凄まじいです。

        なお月間ユニーク・ビジター数と登録ユーザ数で若干のずれが生じるのは、月間ユニーク・ビジター数にはfacebookに登録していないのに登録者ページを見に来るユーザが含まれるためですね。

        ちなみにそんな驚異的なユーザ数を誇るfacebookなんですが、ネットレイティングス株式会社による2009年12月24日のプレスリリースによると、ちょっとデータは古いですが2009年11月時点でfacebookの日本での訪問者は139万人みたいです。日本ではmixiやgree、モバゲーTOWNが会員数を独占していることもあり、facebookはそれほど普及していないようです。ただ、2008年11月から1年で日本におけるfacebookの会員数が3.9倍になっていることから今後普及していく可能性は十分にあると思います。
         facebookの日本での訪問者数推移

        さて、次回はそんな世界最大のSNSであるfacebookの各種機能についてレポートします。