これによると、国内BtoB EC市場規模は約131兆円で、前年比17.5%減となりましたが、ECの浸透を示すEC化率は0.2ポイント増の13.7%となっています。一方、BtoC EC市場規模は6.7兆円で、前年比10.0%増、EC化率は0.3ポイント増の2.1%となっています。
国内BtoB EC市場規模推移
国内BtoC EC市場規模推移
BtoB、 BtoC 共にEC可化率は堅調に増加しているようです。また、BtoC EC市場は規模も増加しており、今後増加していくことが期待されます。
そこで、BtoC市場規模についてもう少し詳細にみていきます。以下は業種別BtoC EC市場規模推移です。
業種別BtoC EC市場規模推移
注)黄色部分は、2009年に市場規模が対前年比で増加自他業種
市場規模の大きい「情報通信業」「総合小売業」「自動車・パーツ・家具・家庭用品・電気製品小売業」「宿泊・旅行業、飲食業」の他、多くの業種で前年に比べて市場規模が上昇しています。
それぞれの2009年度データをピックアップしていくと、
- 情報通信業: 1兆7,570億円(前年比107.9%増)
- 総合小売業: 1兆4,290億円(前年比105.5%増)
- 自動車・パーツ・家具・家庭用品・電気製品小売業: 9,460億円(前年比122.1%増)
- 宿泊・旅行業: 9,090億円(前年比109.3%増)
ちなみに情報通信業は、通信業(有線・無線通信、そのほかの手段による電気通信を行う事業者など)、放送業(民放、CATV、有線放送事業者など)、情報サービス業(ソフトウェア業、情報処理・提供サービス事業者など)、インターネット付随サービス業、映像・音声・文字情報制作業(映画・テレビ・ビデオ制作・配給業者やラジオ製作業者、新聞・書籍発行・出版業者など)で構成され、主にIT関係の事業とマスメディア関係の事業を指します。上記業種が一般消費者にとって親和性が高いのか、企業同士のEC市場規模と比較して成長市場が異なることがわかります。
以上、企業の消費者向け電子商取引(EC)サービスの市場規模をまとめてみました。
やはり、まだ一般の消費者にとって"もの買う”という消費活動を行う場は、物理店舗がほとんどであり、インターネットなどを利用した電子商取引による消費は一部のようですね。
しかし、企業同士(BtoB)のEC化率が13.7%に対し、企業と消費者(BtoC)のEC化率が2.1%ということを考えると、まだまだ増える余地は十分ありそうです。ただし、それには消費者にとってネット決済などで個人情報を提供することへの不安感を軽減したり、実物を手に取ることができないインターネットでの買い物に対し、如何にに販売側が実店舗に負けない顧客体験を提供するかが重要になると言えます。
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